ハンブロール

 小さな缶(14ml)に入った、英国のエナメル塗料、つや消しの具合がよく、塗料がよく伸びて塗りやすいというか、塗ってて気持ちがいい感じがある。しかし、入手性が悪く、最近は輸入が滞っているらしく、特にシンナーが売り切れている。タミヤのエナメルシンナーが使えるようだが、ハンブロールのシンナーの方が品質はいいらしい。容器が小さな缶ということで、職人が使う塗料という感じがして、特別感がある(個人的感想)。また、容器が小さいので、場所を取らない。

 欠点はとにかく蓋が開けにくいことと、撹拌に時間がかかることだろうか。買ってきて最初に使うときには3分以上撹拌に時間をかける必要がある。電動の撹拌機を使えばもう少し短い時間でできるかもしれないが、よく撹拌しておかないと本来の性能が出せない。あと、些細な事かもしれないが、蓋の色は実際の色に近いが、色の名称が容器に書かれていない。番号はあるので、区別はつくが、名称があったほうがわかりやすい。

 開けにくい蓋になっているのは空気に触れると劣化していくかららしいが、仕方ないとはいえ、缶に直接塗料を筆に取り、塗るというのはやめた方がいいようだ。

 価格も輸入品ということで1個350円(MSmodels)と少々高い。ファレホと比べて特に高いわけではないが、欠品がなかなか補充されないことも合わせて、なくなったらすぐに買いに行くということはできず、よく使う色は予備に買っておくことになる。

 とはいえ、まだ使い切ったことはなく、伸びが良いので、少量でも塗り広げる事ができる。

 匂いはあるが、筆塗りであれば、あまり気にならない。ラッカーシンナーのようなきついにおいではない。

 エアブラシで吹けるし、乾燥が遅いので、特に扱いにくいこともないが、タミヤエナメル塗料をエアブラシで吹く人が少ないように、筆塗り用として使う人が多いように思う。シンナーの入手性が悪く、価格も高いので、シンナーを大量に使うエアブラシをあえてしていないということなのかもしれない(それはないか)。

 日本のように湿気の多いところでは乾燥に時間がかかる。冬の乾燥している時期なら、触れるようになるまで遅いようなことはないが、べとつくような感じがなくなるまでは冬でも1日ぐらい待ったほうがいいようだ。湿気の多い季節は、完全に乾燥するまでかなり時間がかかるかもしれない。エナメルのウォッシングをする場合は、完全に乾燥してからした方がいいようだ。ハンブロールをよく使っている国では、塗装などをすべてこれでやっているらしいので、ラッカー、アクリル、エナメルと使い分けて、適材適所に使っている国とは少し趣が違うのかもしれない。これは湿気の多い国では使いにくいということがあると思う。

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